連休中に、30秒の動画CMの台本を書いた。もとになるものが存在していたのだけれど、そっちはラジオCMだったので、やっぱり映像とは全然違うわけで。まず、ラジオは音声情報だけなので、視覚的にできることは限られるが、文字情報を音声として乗っけるという意味で、自由度が大きい。言い換えると大嘘を付きやすいというか。「ここは宇宙船の中」とか「スカイツリーの展望台」とか、セリフの中でそれを言ってしまえば、リスナーはその場所を想像してくれる。ある意味、お芝居の無対象演技に近いものがある。登場人物も、若者がおばあさんの声を出せば、それは記号としての「おばあさん」になれる。でも映像はそういうわけにはいかない。若者がおばあさんの恰好をしていたら、それは「おばあさんの恰好をした若者」でしかない。特殊メイクを施さない限り、どうしても嘘っぽさが全面に出てしまう。そもそも映像は視覚情報が多いので、音声情報は制限したほうがいい。要するにしゃべりすぎると、「うるさく」なってしまう。あと、視覚情報ってリアルだから、舞台セットみたいな「作り物」で表現すると安っぽくなる。あと、家の中の設定だと、必然的に家族が出てくることになるから、高校生の役者だけで父・母・娘なんて設定は、どう考えても無理がある。だから、場の設定を野外にしてみた。尾道水道。観光地尾道を前面に出してみた(笑)。これが予想以上に面白かった。演劇部が、野外でお芝居するって、僕らは普段、テレビドラマを作ってるわけじゃないので、そんなに経験がない。要するに映画の撮影に似ているような感覚になりました。映画、撮ったことないけど(笑)。通常の演劇の稽古や本番は、どうしても「芝居小屋の中でやる」という固定観念があったので、今回はかなり新鮮。天気もいいし(笑)。たった30秒のお芝居ですが、撮影には2時間近くかかりました。現役3人もいい芝居してくれました。完成後は、三原とか福山でダラダラと流れるようです。来週末には編集作業が終了するそうです!!
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