神算鬼謀

 砂田がちょっと面白くなってきました。実は彼、今回演じる役を7年前にも演じているのです。プロの役者でもないかぎり、人生でそうあることじゃないですよね、数年振りに同じ役を演じるなんて。高校演劇経験者にしたって、社会人になったらもうほとんど演劇とはかけ離れた生活をする人が大半なわけで。ていうか、高校卒業とともに芝居を辞めてしまう人が大半なわけです。大学でもあんまり続けてる人、少なくとも尾道高校演劇部にはいません(笑)。だからというわけではありませんが、今回、彼は演技の方向性について、かなり苦しんでいます。高校時代に許された「リアリティの無い芝居」の部分が、以前のようにそのまま演じてしまうと、あまりにも非現実すぎて浮いてしまうのです。要するに大人の芝居として、「そんな展開にはならんだろう・・・」と、演じてる本人も演出としてのボクも違和感を感じていたのです。それを、今日の稽古で彼は何となく解消しつつあるように感じました。やっぱり、イロイロ試してみたら、おのずと道が開けてくる感じとでも言いましょうか。要するに、いい芝居になってきました。彼には今回、高田純次っぽい感じで演じてもらいたいです(笑)。写真は、前回公演の稽古中の砂田。


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